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大河の日日

「大河ドラマ」の感想・思い出と「城めぐり」や「街道歩き」の紀行文

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『翔ぶが如く』失敗論

司馬作品のファンからよく聞かれる「翔ぶが如く」失敗論について検証。
「竜馬がゆく」と「坂の上の雲」を書き終えた司馬遼太郎が
その間を埋めるために書いたのが「翔ぶが如く」です。

土佐からの視点が「竜馬がゆく」であり、長州からの視点が「花神」、
そして最後の薩摩からの視点が「翔ぶが如く」なのであります。
まあ長い物語に小説の読者としては根気がいりますね。
文庫本でなんと10冊です。
ゆとり世代の若者では、果たして読む気になるのでしょうか。

薩摩側における倒幕の旗頭は西郷であり、この時点では大久保はナンバー2です。
だから幕末編から始まる大河「翔ぶが如く」は西郷メインでいけました。
ところが明治編が始まると立場が逆転します。
政治家:大久保が俄然生き生きとしてくるのです。
それに反比例するかのように急激に西郷の影が薄くなります。
多分、西郷さんには新政府に対する構想が無かったのでしょうね。

司馬さんも薩摩側の視点で物語を展開させようとしたのですが、
主役の西郷が何を考え、どう行動しようかというスタンスをつかみかね
うまく描ききれなかったのではないでしょうか。

しかし、大久保はスゴイですよね。
明治初年から西南戦争にいたる10年は、まさに大久保の明治でありました。
このように革命の当事者でありながら、その後の政治体制の推進者を兼ねる人物は
そうそういるものではありません。
あのまま暗殺されずに生き残っていたら、ナポレオンみたいつまり皇帝のような
独裁者になっていた気がします。

ということで、「翔ぶが如く」は司馬さんも迷いからくどくどと書き過ぎたのかな。
よく分からない西郷を置いといて大久保主役でコンパクト(文庫5冊くらい)に
まとめれば、明治10年史としてうまく描けたのではないでしょうかねぇ。

それでも両雄対決のシーンや最後での両雄の死は、泣かずには見られませんでした。
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プロフィール

柴 銑次郎(通称しばせん)

Author:柴 銑次郎(通称しばせん)
大河ドラマ大好き。
小学生の時に第1作「花の生涯」を見てから、すでに半世紀。
日本のドラマ作りの執念が、作品1つ1つに凝縮されています。
リアルタイムに見続けた感動を後世に伝えるのが私の使命と信じています。

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