2012
06.16

ジギに等しい?

Category: 政宗
「平清盛」にあまり熱中できないので、どうしても過去の大河に目が行きがちです。
最近、25年ぶりにある疑問が解消しました。

87年「独眼竜政宗」での名シーン、大河ファン必見のシーンでのセリフです。
政宗が小田原参陣に遅参し、秀吉に命を奪われるかもしれない場面で死装束で現れるヤツですね。
このブログで何度も言っている政宗が秀吉に杖でバシッと叩かれる迫力満点の名シーンです。
この日の撮影のために勝新:秀吉と渡辺謙:政宗は事前に会わなかったそうですから、二人の意気込みが伝わってきましたね。
放送日が6月14日ですから、丁度25年前の今頃です。

確かこんなやりとりでしたよ。

(政宗)御前に平伏しますは奥州探題、伊達藤次郎政宗にござりまする、此度は親しく御拝顔の栄を賜り恐悦至極と存じ上げ奉り上げます
(秀吉)政宗、遅かったの、誠の事そちの心の中が知りたいのじゃ
(政宗)奥州の情勢、殊の外不安定のため、越後信濃路を迂回いたし、心ならずも遅参致しました
(秀吉)その方、どちらが勝つか旗色を見ておったのか
(政宗)滅相もございません、政宗打ち首覚悟で参りました
(秀吉)その方、いくつになる
(政宗)24でございます
(秀吉)ふふふ、24しては芝居心があるの
(政宗)恐れながら芝居ではございません、政宗の身上すべからく殿下に献上する覚悟でございます
(秀吉)運のいい奴よの、小田原城が落ちた後なら、この首は無かった、政宗、命は助けてやる
(政宗)ありがたき幸せにございます
(秀吉)政宗、その方、奥州一の暴れ者と聞くがどうじゃ
(政宗)殿下の御前におかれましては奥州の戦など「ジギに等しい」かと存じまする、願わくば後学のため、小田原の御陣立てをしかとこの目で拝見しとうございます
(秀吉)ふふふ、「ジギに等しい」とな、政宗、近う寄れ、どうじゃ、小田原は既にわしの手の中にある、蟻も這い出る隙間もない、このような手立てをその方した事あるか
(政宗)このような大軍はとても
(秀吉)わしも初めてじゃ

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そうこの「ジギに等しい」であります。
このセリフを25年前に聞いた当初から最近まで、話の流れから多分「つまらないもの。他愛の無いもの。」と理解してました。
ところが最近気になって、かな漢字変換したら出てきました。
児戯に等しい」だったのですね。
そうかー、こういう漢字を書くのかーと1つ勉強になったわけです。


ついでにもう1つ。
子供の頃、山内賢さんと和泉雅子さんが歌っていた「二人の銀座」。
その歌の最初の歌詞で「待ち合わせて歩く銀座 ひともしごろ恋の銀座♪」とあります。

子供心に「人も日頃 恋の銀座」と理解していました。
「日頃」を「しごろ」と歌うのは、江戸っ子は「ひ」と「し」が逆になるというのを知っていたので、そうなんだろうなと思ってました。

中年になって、ある小説を読んでいたら「火灯し頃」という記述が。
そうかー、これかーとやっと理解した次第です。
そうですよね。「ひ」と「し」が逆なら「しともしごろ」とやらなくちゃおかしいですよね。
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2010
05.25

馬上少年過ぐ

Category: 政宗
馬上少年過(馬上少年過ぐ)
世平白髪多(世平らかにして白髪多し)
残躯天所赦(残躯天の赦す所)
不楽是如何(楽しまずんば是如何)

若い頃は天下を夢見て戦いに明け暮れたが、今は世も治まり自分は老いてしまった。余生は大いに楽しもう。
という天下を取れない悔しさを詠んだ政宗晩年の漢詩である。

天下の覇権を夢見た政宗。しかし時代はすでに秀吉、そして家康の体制が出来上がっていたのである。
年齢の差だけではなく、活躍の場所が東北と上方では全然次元が違います。
さらに人間のスケールも圧倒されたに違いありません。

そういう状況の中で、大久保長安や松平忠輝(家康の六男で政宗の娘婿)を利用していろいろ画策もしました。
また家臣の支倉常長をローマに派遣し、スペインの軍事力を使って幕府の転覆を図ろうとしたりもしました。
しかし、全ては空しく徳川体制の枠組みに従わざる得ないと観念したのでした。

信長~秀吉~家康と続いた天下人の系譜に一矢を報いたような伊達政宗の颯爽とした人生。
「独眼竜政宗」は大河の最高峰として永遠に語り継がれる作品でありました。
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2010
05.22

鶺鴒(せきれい)の花押

Category: 政宗
「独眼竜政宗」において政宗は太閤秀吉(勝新太郎)から3度も窮地に追い込まれました。
①小田原への遅参
②大崎・葛西一揆への煽動
③豊臣秀次への連座

そのいづれも知恵と勇気で切り抜けるのですが、確かにハラハラするような名シーンの連続でした。
「小田原への遅参」については、以前大河最高の名シーンとして紹介しました。
今日はそれに次ぐ危機一髪の対決であった「大崎・葛西一揆への煽動」について。

東北の暴れん坊:伊達政宗の監視役として、太閤秀吉は若き知恵者:蒲生氏郷を会津へ配置します。
その氏郷のもとへ、大崎・葛西一揆を煽動する政宗の密書が届けられるのです。
その密書には疑う余地のない「鶺鴒(せきれい)の花押」が書かれているのです。
花押とは武士が自筆であることを証明するサインのことで、政宗のそれは鳥のセキレイの形をしてました。

言い逃れのできない、絶体絶命の証拠書類を突きつけられて政宗の運命はいかに。
石田三成(奥田瑛二)と蒲生氏郷(寺泉憲)は勝ち誇ったように、どうだという顔。
徳川家康(津川雅彦)は、困ったね。どうするんだよ!という雰囲気です。

ここで政宗は一世一代の大芝居を打ちます。
同じ花押が書かれている別の手紙と密書を見比べている太閤に対して、
「本物の花押にはセキレイの瞳(まなこ)に針の穴が空いています。比べて下さい。」
「こういうこともあろうかと、日頃から注意して空けておいたのです。」と弁明します。

じっとその苦しい言い訳を聞いていた太閤は、「おうおう針の穴が空いている。」と認めてしまいます。
そんなはずはないと、疑わしい顔の三成と不満そうな氏郷。やれやれという感じの家康。
これらのコントラストが秀逸でしたね。

政宗のウソを見抜いていた太閤でしたが、
「この暴れん坊、尋常な男ではないな。生かしておいたら役に立つこともあるだろう。」
という太閤秀吉らしい太っ腹な決着でありました。

とにかく手に汗握るこのシーンを見て⇒ 『鶺鴒(せきれい)の瞳』
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2010
05.20

成実と小十郎

Category: 政宗
今日は政宗の両腕ともいえる重臣の伊達成実と片倉小十郎について。

先ずは伊達成実から、伊達一門の遠戚にあたり年齢も政宗の1歳下と近く、幼馴染でもあります。
勇猛果敢な性格で、実戦ではいつも先頭に立って戦いました。
戦いの時代が終わると軟弱な風潮を嘆き、一時は伊達家を出奔しますが太閤死後の争乱の時に復帰します。
長命であったから、政宗の最後も看取る役回りとなり最終回まで出番がありました。
演じていたのは、百恵ちゃんの旦那で青春スターからの脱皮がなかなかできない頃の三浦友和さん。
この大河に出演したことによって、性格俳優への転身に成功しました。

次に片倉小十郎は、政宗の乳母であった喜多の異父弟でもあります。
政宗が幼い時から守り役として側に仕えていました。
とても頭がよく、決断力にも富む伊達家の頭脳として活躍します。

若い時はその利発さにより仲間から疎まれ出奔しようとしますが、喜多(竹下景子)に諭され留まります。
それからは一心不乱に政宗のためだけに生きて行こうと決心しました。
演じていたのは大河初出演の西郷輝彦さん。
太閤秀吉からは自分の直参になれと催促されますが、かたくなに辞退します。
政宗が間違った判断をするような時も命をかけて諫言するような勇気を持っています。
いつも沈着冷静、状況判断の確かさで政宗の窮地を何度も救い、参謀役を務め上げて先に亡くなりました。
西郷さん一世一代の名演技と言えるのではないでしょうか。

クリックしてご覧下さい⇒ 成実と小十郎
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2010
05.19

序盤の主役

Category: 政宗
「独眼竜政宗」のヒットした理由の1つとして・・・主役の渡辺謙さんがなかなか出てこんのです。
ドラマが始まって2月くらいまででしたかな。
前々回の梵天丸や前回の愛姫、それに藤次郎(少年政宗)といった子役で引っ張りました。
視聴者は渡辺謙がいつ登場するのかと、ハラハラドキドキして待たされます。
この期待感が圧縮され、やっとこさ主役の出番を迎えた2月下旬にドッと盛り上がりました。
NHKもようやりましたねぇ。

この間、主役を務めたのが政宗の両親である伊達輝宗(北大路欣也)とお東の方(岩下志麻)。
北大路さんは「竜馬がゆく」の竜馬、岩下さんは「草燃える」の北条政子でどちらも主役をこなした大物です。
伊達輝宗はおっとりしているが威厳あり、お東の方は男勝りの気性の激しい女性と個性的な配役でした。
この両親のやりとりだけでも主役級の働きで、十分見せ場を作ってから主役登場の回を迎えます。

そしてついにその日が来ました。
子役の藤次郎と愛姫が米沢城内の廊下を歩いて、輝宗とお東に新年の挨拶に向かう途中、
大人の政宗(渡辺謙)と愛姫(桜田淳子)にスゥーと入れ替わるという映像変化でありました。

この回は待ちに待った政宗役:渡辺謙さんの登場という感動と少女愛姫役:後藤久美子さんの退場という寂しさを
同時に味わう複雑な気持ちの放送回となったのです。
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