2011
12.26

「坂の上の雲」完結!

Category: 坂の上の雲
3年間に渡って放映された「坂の上の雲」がついに終わりました。
日露戦争に入ってからは、俄然映像に迫力が増してきました。
「203高地」や「日本海海戦」のシーンはCGを駆使した今までにないスケールとなり、
「葵徳川三代」の関ヶ原シーンをはるかにしのぐ戦闘シーンの連続でありました。

多分、戦闘シーンだけをとったら過去のテレビドラマの中では一番ではなかったでしょうか。
肝心のドラマの内容はと言えば、最後が少しハショリ過ぎてあっけない終わり方でしたね。
司馬遼太郎の大作の映像化ということで期待は大でしたが、見る側が期待し過ぎていたような気がします。

元々、司馬遼さんは映像化は許さないという姿勢でした。
あれだけの内容を映画やテレビでは表現しきれないと思っていたのでしょう。
終わってみれば、司馬遼さんの考えは間違っていなかったような感想ですね。
いくらいい役者さんを揃え、戦闘シーンに巨費を投じても映像では表現できる限界があるということです。
死んだ司馬遼さんは草葉の陰で、映像化を許した奥さんをうらめしく思っているかもしれません。

原作では登場人物が異常に多いにもかかわらず、その一人一人をつぶさに記述していましたね。
例えば、明石元二郎なんかは原作ではかなり活躍していましたがテレビではちょこっと出てましたっけ。
とんと記憶にありません。
高橋是清や小村寿太郎も大河の主役クラスを配してましたが、もうちょっと出番が多くてもいいのでは。
そんな感じで、登場人物が多すぎて全13回では時間がとても足りなかったみたい。
だから、どの人物もちょこっと出て、ちょこっと消えて行くことになり物足りなさが残りました。

一番丹念に描かれたのは、正岡子規ではないでしょうか?
子規と香川照之さんが区別がつかないほどに乗り移った演技でした。これはとても良かった。

秋山兄弟が日露戦争に突入したら活躍するものだと思ってましたが、
実際の戦争で活躍するのは最前線の兵隊さんだということが今回よく分かりました。
戦争と言うものは、命令を出している将校がやるのではなく末端の兵士であるという基本が描かれたのは大きな収穫でした。
これは今回の「坂の上の雲」における制作者の意図であるな。と強く感じましたね。

国家を挙げての戦争が、いかに人間を消耗するものかを痛切にとらえることができた作品でした。
戦争が終わり、知恵の限りを尽くした秋山真之、児玉源太郎、小村寿太郎などは精も根も尽き果てたという状態で、
あっけなくこの世を去った事実が、それを証明しているような気がします。
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2011
12.11

203高地と28サンチ榴弾砲

Category: 坂の上の雲
28サンチ榴弾砲
本日、203高地がついに落ちましたね。
写真はその作戦に重要な役目を果たした「28サンチ榴弾砲」であります。
そう実際に「坂の上の雲」で使われたものです。

実は昨日、四国松山に滞在していました。
松山城のロープウェイ上り口にあるスペシャルドラマ館で撮影したてのホヤホヤです。
四国の旅については後日ゆっくりと語りますが、本日の主役は児玉と乃木。
伊予の秋山兄弟の出番は少なく、長州人が主役でした。

柄本明さんの乃木・・・まずまずではないでしょうか。
映画「二百三高地」の仲代達矢さんよりは良かったような気がします。仲代さん少しギトギトしてるから。
雰囲気的には映画「日本海大海戦」(主役は東郷役の三船敏郎さん)での笠智衆さんの枯れた感じが出色でした。

高橋英樹さんの児玉はどうなんでしょうか?
映画「二百三高地」の丹波哲郎さんもそうなんですが、迫力で他を威圧し神通力で作戦を成功しちゃうところがあります。
物語ではそういう風にした方が面白いのでしょうが、実際の児玉はもっと繊細で理知的な長州人のイメージを個人的には持っています。

ところで、児玉の指示で28サンチ榴弾砲を1日で移動させる命令に砲兵責任者が「不可能です!」と返事していました。
あれって多分、設置するためには砲の台座をコンクリートで固める必要があるから無理と答えたのでしょうね。
当時の技術ではそう簡単なことではなかったのでしょうが、何故簡単にできたのでしょうか?

その辺の説明がなく、ともかく「203高地は落ちた」という結果だけでした。
これではまるで児玉マジックです。
まあ細かいことは野暮として、日本国民として「勝った!勝った!」と提灯行列をすればいいのかな。
そういうストーリー展開なら高橋さんでも「よし」としましょうか。
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2011
11.27

「坂の上の雲」と「蝶々さん」

Category: 坂の上の雲
昨夜は久ぶりにドラマらしいドラマを観て、充実した週末の夜を過ごしました。

いよいよ始まるのですね「坂の上の雲」最終の第3部が。待ち遠しかった。
11ヶ月も「江」でお茶を濁され、大河ファンとしては「開いた口が塞がらん!」とはこのことでしょう。
第3部は「203高地」や「日本海海戦」などクライマックスの連続で、「平清盛」の予算が無くなってしまったのではと心配です。

始まる前にNHKさんもちゃんと第1部と第2部の「おさらい」をしてくれるとは、気が利いてますね。
BSでは全部を再放送するようですが、こちとらは忙しい身でありますから地上波のダイジェスト版で十分です。
土曜日の総集編2回を観て、本番を迎えるのが現役ビジネスマンの正しい見方のような気がします。
(もし私がリタイア後のヒマ人ならBSを観るかもしれません)

昨夜の第1部を観ていて気付いたのですが、2年前と見比べると役者さんも僅か2年ですけど老けるんですね。
メイクによる老け方ではなく、2年という時間が確実に人間を老化・・・いえ深みと言った味わいを増加させていることを発見しました。
こういう点は3年間という長丁場のドラマ作りのメリットであると感心してしまいました。

よく俳優さんが何十年も同じ役を演じていたりしていますが、(代表的なのが森光子さんの「放浪記」)驚異ですね。
まず日頃の鍛錬と観る人を飽きさせない努力に敬服します。
大河においても緒形拳さんの秀吉とか津川雅彦さんの家康とかが、その例でしょう。
10数年後に同じ役を演じても確実にスケールアップして魅せてくれます。
そういう意味では、今回の上野樹里ちゃんが10数年後に「江」を演じて魅せてくれるかが、一流と二流の分かれ目のような気がします。


昨夜は「坂の上」に続いて「蝶々さん」の後編もありましたね。
「篤姫」以来の宮崎あおいさんですが、さすがに大河の主役経験者うまいですね。
長崎が舞台でしたので、昨年の「龍馬伝」の雰囲気を引きずっているような気がしました。
ひょっとして、蝶々さんの親戚のワルをやっていた本田博太郎さんが同じような役で「龍馬伝」に出ていたからでしょうかね。

あと脇を固める重要な役で、「篤姫」つながりの女優さんが目立ちました。
ともさかりえさんと余貴美子さん。
ともさかさんは「篤姫」では小松帯刀の妻となる幼馴染ですから、同じような役回りの女中さん。
余貴美子さんは蝶々さんを苦境から救い出す置屋の女将でしたが、白塗りの不気味さが出色でした。
余さんは「篤姫」でも常に頭巾を被った(疱瘡のアバタを隠すため)島津斉彬の正室役でしたので、こういった不気味というかミステリアスな女性を演じるのがうまいですよね。

港町:長崎を舞台に旧い日本を美しい映像美で表現していました。
あれだけの出演者を揃え脚本は鬼才:市川森一とくれば、うまく仕上がるに決まっています。
久々にNHKらしい佳作小編でありました。
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2010
12.29

「坂の上の雲」雑感

Category: 坂の上の雲
「坂の上の雲」第2部が終わりましたね。
どうもスッキリせんのです。この3部構成というやつが。
3年間気を持たせたように小出しで放映するのが、「ふんぎり」がとても悪い。
明治という雄雄しい時代を描いているのに、男らしくない、潔くないのですよ。

どうせ金かけて作るのに、こんな評価ではNHKも不本意でしょう。
やっぱり1年間かけての大河ドラマ仕立てで行く方が、よかった気がします。
せっかく「日露開戦」したのだから、次の展開が見たいですよね。
それを1年間待たすのですか?このスピーディな世の中忘れちゃいますよ。

しょうがないから、映画の「二百三高地」とか「日本海大海戦」をDVDで観ようかしら。
そんな気になってしまいます。

あっそれから、加藤友三郎役で草刈正雄さんがチラッと出てましたね。
セリフが全然なかったですよね。こんな使い方もったいないですよ。
いくらNHKの大作品とはいえ、こんな端役(加藤友三郎がという意味ではありません。)ではまさに「役不足」。
島村速雄役の舘ひろしさんなんかも、もっとという感じでした。

とにかく「幕の内弁当」風に人材を詰め込み過ぎです。
やはり年50回くらいの45分ドラマペースで人間をじっくり描いてほしかったなあ。
「龍馬伝」と同様に再度DVDで観たいとは思わないような作品になりそうで、ファンとして気がかりです。

「忠臣蔵」関係で追記。
今朝の朝日新聞に75歳の男性が「大石役の田村正和の声が長谷川一夫に似ていた。」と投稿されていました。
実は私もそれは感じていまして、声だけではなく全体の雰囲気や所作が似ていると思ってました。
高齢かつ大河好きでないと「共有」できない話だなと、感じ入った次第です。
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2010
12.18

伊藤博文 なべおさみ

Category: 坂の上の雲
坂の上の雲「子規逝く」は、少しインパクトが薄かったかな。
多分待ちに待った「日英同盟」ほどの期待感が無かったせいもあるのでしょう。
秋山真之と妻:季子(石原さとみさん)との出会いもなんか「かったる」かったし、
どちらかと言えば、今回の主役は菅野美穂さん演ずるところの正岡律でしたね。
兄:子規の看病に忙殺されての苛立ち、真之に対する思慕の情。
そして真之の入院先で季子との情景を目撃し、そっと「桃」を残して行った時の気持ち。
なかなか情緒的で明治の堪える女をうまく表現していましたね。

ところで伊藤博文役で加藤剛さんが出ていますが、醜男(私はそうは思いませんが)の博文に加藤さんは合わないという批判があります。
「風と雲と虹と」での平将門、「獅子の時代」での刈谷嘉顕、颯爽とした2枚目のイメージが強いので、ファンとしては博文役ではガッカリしているのかもしれません。
しかし私も加藤さんが好きですが、私の感覚では大河の顔でもある加藤さんが何の役であれ出てきてくれるだけでもなつかしい、うれしいという気持ちです。
今年鬼籍に入った佐藤慶さん、小林桂樹さん、池部良さんなんかも、そういった雰囲気を持っていますね。

歴代のドラマので中で一番伊藤博文役がハマっていたのは誰でしょうか?
それは97年のNHK水曜ドラマ「夜会の果て」での博文役:「なべおさみ」さんでしょう。
それはもう顔がそっくりでビックリしました。

そう思って、「伊藤博文 なべおさみ」で検索をかけたら、同じ印象を持っていた方がご自分のブログに書かれているのを発見し、
世の中、同じ感覚の同志があちこちにいるのだなーと思い、楽しくなりました。
こういう気持ちを「連帯感」というのでしょうかね。

この「夜会の果て」というドラマ、結構面白い内容でした。
主役は酒癖の悪い明治の元勲:黒田清隆(江守徹さん)に後妻として嫁いだ滝子(黒木瞳さん)の話でした。
この中で伊藤博文は女性とのスキャンダルを起こす役回りですから、やっぱり加藤さんより なべさんの方が適役だったと思いますね。

このドラマで特筆ものは、90年「翔ぶが如く」で三条実美役だった角野卓造さんが同じ実美役で出ていたことです。
NHKはたまにこういった大河ファン泣かせの粋な計らいをしますよねー。
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