2010.05.30 真田太平記
最近DVDをレンタルして85年の「真田太平記」を見始めています。
毎週1巻づつ見て、向こう3ヶ月くらいは楽しめますね。

すっかり忘れていたオープニングテーマがいいですね。
スペイン風のボレロ(シロウトなのでそう感じます)で、耳にとっても心地よい。
全体で四季を表しているそうです。
2000年の「葵徳川三代」は純和風で四季を表現してましたから好対照です。
最後の方で変調して急に明るくなるところが好きですね。
そうそう思い出しましたラヴェルの「ボレロ」みたいですよ。

野心家で好色な父:真田昌幸に丹波哲郎。
沈着冷静で真田家の進むべき道を考える長男:真田信幸に渡瀬恒彦。
そして勇猛果敢で青年らしい爽やかさの次男:真田信繁(幸村)に草刈正雄。
25年前の作品ですが、脚本がしっかりしててとにかく面白い。
娯楽時代劇として一級品の仕上がりですね。

最近とんと見かけない宝塚出身「遥くららさん」が真田家の草の者(忍者)として出演しています。
「お江」という役ですが、これがまたいい。彼女の代表作でしょう。
諜報役の厳しさ、徳川方との格闘場面、そして幸村とのロマンスで見せる女らしさ。
うーん、とってもいい味出してます。真田の男三人衆に加えてのもう一人の主役ですね。
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昨夜、テレビ朝日系で田村正和主演で「樅の木は残った」やってましたね。
番組の宣伝を見かけていたので、1週間前から山本周五郎の原作も読んでます。
感想を言いますと、申し訳ないが「かったるい」流れですね。
現代のスピード感ではついて行けないような展開です。

大河では70年の作品ですが、ほとんど記憶に残っていません。
重苦しい内容ですから、多分視聴率もよくなかったでしょう。
現代では2時間ドラマで終わる内容を1年間通して作り上げたのだから、
脚本家やNHKスタッフの力量がうかがわれます。

大河では原作には無い主役:原田甲斐(平幹二朗)の青春時代を前半に持ってきて、
恋愛話とかのエピソードを挿入したと聞きます。
そうでもせんと長丁場を乗り切れなかったでしょうね。

この原田甲斐という人物、よう分からんですね。
慎重とか思慮深いとかを通り越しています。
誰にも自分の本心を明かさず、最後の最後に伊達家存続のため身を挺した
忠義の人というストーリーが山本周五郎の原作です。
でも実際にこんな人物いたら、信用できんですよね。
従来の悪役説が私としては順当な気がします。

ところで昨夜の田村さん、雰囲気はあるのですが「かすれ声」がちょっとヒドイ。
演技とは思えない程セリフの勢いが無く、無口な役しかお願いできないかも。
「原田甲斐」を演じていたのですが、見てる印象はまるで「眠狂四郎」。
と思っていたら、70年の大河の方も始めは平幹二朗ではなく「市川雷蔵」を
オファーしていたのに病気でキャンセルされたんだって!

やっぱり、「原田甲斐」=「眠狂四郎」だったのね、納得。
「独眼竜政宗」と「八代将軍吉宗」と「葵徳川三代」の共通点は何か?
答えは、脚本がいづれもジェームス三木さん。
結構好きなんですよね。三木さんのドラマ。
テンポがよくて。ストーリーが明るくてコミカルなんです。

出てくる役者さんもよく重複しています。
津川雅彦は「独眼竜」でも「葵」でも家康役。「八代」では5代将軍綱吉でしたが、
主役の吉宗(西田敏行)を「お前のような子が欲しい。」と可愛がっていました。
すると、「葵」では家康(津川)と2代将軍秀忠(西田)という組み合わせ。

また、「八代」で言語障害のある9代将軍家重役を好演した中村梅雀を
「葵」では物語の進行役:水戸光圀に抜擢しました。
こういった重厚な中にもユーモアを感じさせる役者が三木さんは好みなんでしょうか。

ところで今日の話題、西田敏行さん。
緒形拳、石坂浩二と並ぶ大河の顔と言っていい人です。
ところが、1本立ちの主役はこの「八代将軍吉宗」だけなのです。
その前の「おんな太閤記」「翔ぶが如く」や後の「葵徳川三代」ではダブル主役でした。
ダブル主役とは、もう1人相手役がいて、その人も主役級のケースです。
「草燃える」の源頼朝と北条政子の関係のような。

詳しく説明すると以下のような関係。
「おんな太閤記」ねね:佐久間良子 秀吉:西田
「翔ぶが如く」大久保:鹿賀丈史  西郷:西田
「葵徳川三代」家康:津川雅彦   秀忠:西田

本題の「八代将軍吉宗」でも家臣の加納久通(小林稔侍)にかなり依存してましたね。
小林稔侍さん、最終回まで出ずっぱりでした。

一番印象に残っている場面は、吉宗少年時代の子役から大人になるシーン。
疱瘡(天然痘)を患った吉宗が顔を包帯でぐるぐる巻きしていて、
病気が治って、その包帯をとった顔がアップになると。
なんと、その顔が少年の顔から西田敏行の顔に変わってました。
こういうのは、ジェームス三木というよりNHKスタッフのアイデアでしょうかね。
1994年の「花の乱」は昨日も書きましたが、歴代大河ワーストの視聴率です。
作品をつぶさに検証すると、そんなに悪くなかったのではと思います。
それでは何がよくなかったのか?
要するにストーリーが分かりにくいのです。

物語は室町幕府8代将軍の御台所:日野富子を主人公に応仁の大乱前後の
政権争いを描いているのですが、日野富子にしても8代将軍足利義政にしても、
はたまた東軍大将の細川勝元にしても西軍大将の山名宗全にしても
人物的には一角の人物で、それなりの立場があるのです。

一方的に悪い人がいないものだから、大乱のけじめがつかないで
いつまでもぐずぐずと内乱が続いている状態。つまり面白くない。
やはり視聴者は大河の主役がスカッと活躍してくれるのを期待しているので、
重々しいドロドロ劇はウケなかったのだと思います。

主役の三田佳子さん、それほど好みのタイプではありませんが
見続けていたら、年上ですが可愛らしいと感じるようになりました。
好演だったと思います。
後年、私生活において息子の薬物使用で焦燥しきった場面を見たことがありますが、
この時の役柄もおなじように息子(9代将軍義尚)に苦労させられていましたね。

なんとなく中国の清朝末期に女手一つで帝国を支え続けた西大后のイメージと
ダブっていたような気がします。

そうだ、いたいた悪役が1人。
日野家の安泰ばかりを画策し、朝廷と将軍家の間で暗躍する富子の兄:日野勝光。
多分これが草刈正雄さんの代表作ではないでしょうか。
将軍家へは正室を送り続け、自身は左大臣まで登りつめるのですが、
策士策に溺れるの例えあり。
最後は自分の謀略につかう毒薬で、逆に富子に毒殺されるのです。

とにかく他にも興味深い人物が登場して、私自身は結構面白かったけど
やっぱりストーリーは何が何だか分からず、ストレスの残る作品でしたね。
2010.02.04 蟹江敬三
昨日の「炎立つ」続きから、
後三年の役の最中、清原氏の身内で主役の清衡(村上弘明)側についた
吉彦秀武(きみこ の ひでたけ)という人がいました。
この役をやっていたのが、蟹江敬三さん。

この俳優さん、好きなんですよね。
エキセントリックで感情をストレートに表現する武士にピッタリなんです。
今の「龍馬伝」でも岩崎弥太郎のお父さん役ですが、
「葵徳川三代」の福島正則。
「翔ぶが如く」の大山綱良。
などコワモテで行動が分かり易い(つまり単純)キャラで印象深い。

話がそれましたが、この吉彦秀武が身内ながらその後敵になる清原真衡(萩原流行)
にコケにされて、持ってきた砂金をぶちまけるとこ。
清衡に協力して、日本で始めての兵糧攻めを源義家(佐藤浩市)に進言するなど
意外と活躍するのです。

こうやって藤原清衡が奥州を安定させ、平泉に藤原4代の基礎を築いて
中盤が終わります。
そして秀衡や泰衡、源義経が出てくる終盤が始まります。
要するに西暦1000年くらいから200年にわたる奥州での攻防を藤原氏と源氏の
関係でつづっているのです。これこそ正真正銘の大河ドラマですね。

あっと驚く配役は、なんと藤原の4代目泰衡を再度渡辺謙が演じたのです。
こういう意外性の演出をNHKさんもやってくれました。
苦労して義経をせっかく葬ったのに頼朝に攻められ、滅び行く奥州藤原氏。
その中で主役の泰衡は、雪の中を行方知れずになってTHE ENDなのです。
やっぱ「ノコギリ轢き」よりこっちの方が痛くなくていいですよね。